ストレッチは良くない?筋肉を緩めるメリット3選

ピアノ演奏や技術の向上のために、ストレッチや筋トレなどをしている人は多いのではないでしょうか?

かくいう私もそうでした。イタリア留学中、演奏フォームに悩んでいるときに、ピアノのための指や腕のストレッチの教材を取り寄せて実践してみたり、運動生理学を実践している人のブログを読んでみたり、いろいろ試行錯誤したのを覚えています。

スポーツをする前にはほとんど必ず、準備体操やストレッチをしますから、ピアノを弾く前にもそういったものがあって当然、という感じもしますが、実はそれ、間違いなのです。今回はそのことについて書いてみます。

目次

筋肉を緩めるメリット1.硬直しない

ピアノ脱力法メソッド®では、筋肉を「緩める」ことを目的としています。では、ストレッチとは何が違うのでしょうか?

最近は、アスリートの世界でも、かつて行われていた運動前のストレッチはしなくなったと聞きます。実はストレッチは、筋肉を伸ばしているので、伸ばした後は必ず「収縮」が起こります。この時に、結果としてより一層筋肉が「硬く」なってしまうのです。

指の俊敏な動きだったり、ふくよかなフォルテの音色などを出すときは、身体の内部が「柔軟であること」が求められます。打鍵するときに、手首は力が抜けており、クッションの役割を果たすと、フォルテの音色であっても硬くきつい音にならずに、どこか柔らかで、ふくよかな音色になります。

打鍵の時に、筋肉が硬い状態になっていては、理想通りの音色は出なくて当然です。理想の音色を出すためには、まず最初に、「理想の音を出すための身体の状態になっている」ことが必要だからです。

筋肉が緩むことで、指、手首、腕、肩、肩甲骨、上半身と全体が連動しやすくなります。そのため、旋律によって異なる身体操作がやりやすくなり、選択肢が格段に広がり、音色のバリエーションが増えるということが言えます。

ピアノのためにジムに通って筋トレをしている方もいるかもしれません。実は筋トレも、筋肉を硬直(破壊)し、再生させるので、結果として音色は固く、指の動きも悪くなります。筋肉がつくと重たくなるので、そのような結果になるのも当然です。

筋肉を緩めるメリット2.即効性がある

筋肉を緩めるというのは、意外にも時間がかからないものです。

そのため、演奏直前の楽屋などでも、実践することができます。特別な器具を使わなくても、やりかたさえ覚えてしまえばいつでもどこでもできるのが特徴です。

日々肩を緩めておくと、肩こりの改善にもつながり、肩甲骨から回すような楽曲を弾く際には、直前の舞台裏でやっておくと、とても柔軟に体を使うことができます。

筋肉を緩めるメリット3.ケガのリスクが少なくなる

事前に筋肉を緩めておけば、ケガを未然に防ぐことにもつながります。

特に腕の筋肉が硬直していたら、腕だけで全てのパッセージを運んでしまい、体のほかの部位が動きを助けることができません。

そのため、無理な動きにつながってしまい、腕の内部の腱を痛めてしまったり、腱鞘炎につながる場合もあります。

演奏直前もそうですが、終わった後にもクールダウンとして筋肉を緩めることができれば、ケガのリスクを少なくし、長く演奏家生命を続けることも可能でしょう。

脱力法トレーニング®の重要性

体に負担の少ない、無理のない体作りをすることは、長く安全に楽しく演奏を続けることにつながると同時に、音色を美しくすることにもつながります。

体を緩めることの重要性はあまり認知されていません。しかし、一度そのベネフィットを知ると、欠かすことのできないものとなります。ピアニストとしての根本的な土台となり、練習や演奏を支えるものとなります。

習得度が上がるほどに、音色が大きく変わること、楽に弾けるようになることに気づくようになるでしょう。

オンライン無料相談・体験レッスンのご予約

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相談のみの場合は、スマホからで大丈夫です。

オフラインでのレッスンの場合も、一度オンラインでご相談ください。

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