さて、サンタ・チェチーリア国立アカデミアでの3年間は、とても厳しくも本当に充実した時間で、一番実りの多い時期でした。
やっぱり本当に自分のやりたいことと合致していると、苦労も苦労と感じません。
弦楽器との室内楽をたくさん勉強する機会に恵まれ、国内外のトップの学生たちが集まっていますから、正直レベルはほかと比べものになりません。
今すぐCDを出してもいいレベルです。
いや、出してます。
みないろんなところで演奏活動、コンクールなどに挑戦する精鋭揃いで、同じレベルについて行くのは大変なことでした。
ちなみに主な卒業生、つまり先輩は、
・ダニエル・バレンボイム
・スミ・ジョー
・チェチーリア・バルトリ
・ベアトリーチェ・ラーナ
など、みなさん世界を席巻しています。
ブルーノ・カニーノが、室内楽のマスタークラスをしに来ていたりもしました。
先生は本当に完璧主義で、一切の妥協を許さず、プロとしての在り方や曲の仕上げ方、など、徹底して教えてくれました。
厳しすぎるほど厳しい人でした。
もう学校とかじゃなく、プロ育成の養成所でした。
「学校」という意識でいたらたぶんだめです。
学校が持ってるオーケストラの公演には、
・マルタ・アルゲリッチ
・チョン・ミョンフン
・エフゲニー・キーシン
・レオニダス・カヴァコス
・マキシム・ヴェンゲーロフ
・ヤクプ・フルーザ
・ラン・ラン
・パーヴォ・ヤルヴィ
・アウグスティン・ハーデリッヒ
・グリゴリー・ソコロフ
・マウリツィオ・ポッリーニ
・ダニール・トリフォノフ
・ダニエーレ・ガッティ
いろんな人が演奏に来てて、在学中は2.5ユーロで、まるでグラスワイン1杯ぶんのお値段で、いろいろマジでトップな人たちの演奏をいっぱい聴けたのでした。
生涯でこんなに幸せを享受できる時間は、ほかになかったと思います。
この環境は、私の演奏技術、だけでなく人間としてのすべてを、バチくそにあげてくれたのでした。
写真は、サンタ・チェチーリア国立アカデミアの仲間と、音楽祭に出演した時の様子、僕のイタリア時代最後の演奏。
この仲間、とってもよかったなぁ、またやりたいなぁ。
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